お部屋や家具自体の雰囲気を変えたいときに役立つリメイクシートは、初めてDIYする方でも気軽にリメイクしやすい手軽さが魅力的な反面、木材に貼っても上手に仕上がらないことも多いアイテムです。なぜリメイクシートを上手に貼れないのか、どこに気を付けたらいいのか知っておくと、実際に使用するときに綺麗に仕上げられるでしょう。
今回は、リメイクシートを失敗なく木材に貼る方法をご紹介します。プロが匠の技で仕上げるシート施工も解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
リメイクシートとは
リメイクシートとは、表面は木目柄や石目柄などのデザインプリント、裏面が粘着シール状のシートのことです。幅広いデザインの商品が購入でき、家具や小物などを自分好みの見た目にアレンジしやすいです。
リメイクシートは水に強くて丈夫な強粘着タイプと、簡単にはがせる弱粘着タイプの2つに分類できます。木製家具だけでなくキッチンや洗面台など水回りの木材に使用するなら強粘着タイプ、頻繁にリメイクを楽しみたい方や賃貸住宅で暮らす方には弱粘着タイプがおすすめです。
リメイクシートを木材に貼る前の基本準備
リメイクシートを失敗することなく木材に貼るには、事前の準備が大切です。まずはリメイクシートを貼る上での基本的なことから学びましょう。
道具を用意する
木材をリメイクするには、リメイクシートの他にもいろいろと道具を準備しなければなりません。リメイクシート以外に準備するものは、以下のとおりです。
- メジャーまたは定規
- ハサミまたはカッター
- ローラーとハケ、もしくは乾いた布やタオル
- ドライヤー
メジャーまたは定規は、リメイクシートを貼る場所の計測時に使用します。リメイクシートを使いたいぶんだけカットするときのために、ハサミまたはカッターも用意しましょう。カッターと定規を併用すれば、一辺が長くても真っすぐ切りやすくなります。
ローラーとハケは、リメイクシートの裏面と木材の表面を密着させたいときに便利です。自宅にない場合はタオルやハンカチなどの乾いた布で構いません。円形の木材にリメイクシートを貼るときは、ドライヤーも準備しておくと綺麗に貼りやすくなります。
リメイクシートを貼る場所を計測する
リメイクシートを貼る部分を、メジャーや定規を使って計測しましょう。木材のサイズを調べておくことで、リメイクシートを余分に購入する必要がなくなります。
リメイクシートを貼る場所を掃除する
リメイクシートを貼る前には、木材の表面を掃除してゴミや汚れを取り除いておくことも大切です。表面にゴミなどが付着したままリメイクシートを貼ると凹凸ができて見た目が悪くなる、あるいはすぐにはがれてしまう可能性があります。
目立つ汚れがないときは乾いた布で表面を綺麗に拭き取りましょう。タイミングはリメイクシートを貼る直前で構いません。油ハネなど気になる汚れが付いている場合はしっかり絞った濡れタオルなどでよく拭き、乾燥させてからリメイクシートを貼る直前に再び乾いた布で拭くのがおすすめです。
リメイクシートを失敗なく木材に貼る方法
基本のポイントや手順を踏まえることで、リメイクシートを失敗することなく木材に貼れます。貼る方法を解説します。
下から上に貼ること
リメイクシートは下から上に向かって貼りましょう。上から下に向かって貼ると、作業中にリメイクシートの真ん中や下の部分が、意図せず木材に接着するなどトラブルに発展することが考えられます。まずはリメイクシートを木材の下の端に貼り、接着面を少しずつはがして貼る、少しはがしたらまた貼る、を繰り返しましょう。
平面はもちろん、曲面にリメイクシートを貼るときも同様に下から上に向かって貼ります。少しずつ丁寧におこなうことを心がけましょう。
リメイクシートを貼る手順
必要な道具をそろえたらリメイクシートの準備に入ります。貼りたい場所の長さと幅をメジャーなどで計測してください。
計測後はリメイクシートの裏面を上に向け、必要な長さと幅にそれぞれ1cmをプラスしたサイズにカットしましょう。長さや幅をちょうどいいサイズにすると貼りにくいうえ、サイズが合わずに木材が見えてしまう恐れがあります。広い範囲にリメイクシートを貼るときは、5cm以上の余裕を持たせてもいいでしょう。
リメイクシートは下から上に貼るのが基本なので、下の端の接着面の裏紙を数cmはがし、木材の端に密着させます。このときにハケや乾いた布などで押しながら貼ると、リメイクシートと木材の間に空気が残らず綺麗に仕上がるでしょう。一番下の部分を貼ったら、上の部分の裏紙をはがして貼る作業を繰り返します。
木材の角に貼るときは、角に向かって斜めにリメイクシートに切り込みを入れてすき間なく貼ってください。家具の外側などは切り込みを入れた部分を織り込むように貼ると良いですよ。すべての範囲が貼り終わったら、余った部分を切り取れば作業終了です。
なお、円形など平面ではない部分は、ドライヤーで温めてから貼りましょう。リメイクシートが伸びやすくなり、曲がっている場所でもシワが入りにくくなります。
リメイクシートを失敗なく木材に貼るポイント
リメイクシートを失敗せずに木材に貼るためには、さまざまなポイントに気を付ける必要があります。
1.なるべく凹凸のない場所を選んで貼る
リメイクシートを貼る場所は、できる限り平面を選ぶと失敗しにくいです。凹凸のある木材とリメイクシートは密着しにくく、間に空気が溜まりやすいがネックになります。平らな場所なら密着性が高く、空気も抜きやすいでしょう。
貼ったときにできたシワは、ドライヤーで温めると目立ちにくくなります。内側の空気が抜けないときは、画びょうで穴を開けるといいですよ。
2.直射日光と高温に注意
リメイクシートを貼る場所は、お部屋の環境も注意が必要です。日光が当たるところや室温が上がりやすい場所に使用するとリメイクシートの劣化が進みやすく、貼り替えまでの期間が短くなる恐れがあります。
窓枠など直射日光を避けられない位置は仕方がないですが、なるべく直接日が当たらず、室温が低いお部屋で使用しましょう。
3.天然木以外に貼る
リメイクシートは天然木ではなく、表面に加工を施した木材に貼りましょう。天然木は湿気を吸収するだけでなく放出する性能にも優れており、リメイクシートとの間に湿気がこもりやすくなります。粘着面の劣化につながるため、天然木を使用した家具や設備には使わないよう注意してください。
4.純正のマスキングテープを使用する
木材を保護したうえでリメイクシートを使いたいのであれば、メーカーから発売されている純正のマスキングテープを使用しましょう。質が悪いマスキングテープは劣化が早く、木材を傷める可能性があります。
木材とリメイクシートの間にマスキングテープを貼っておくと、粘着面のノリが直接木材に触れないため表面が傷みにくいです。しかしマスキングテープのなかには経年劣化によって溶けるなど質の悪いものもあり、選び方によっては状態が悪くなることも。マスキングテープは販売元を確認して購入しましょう。
プロが木材をリメイクするときにおこなうシート施工とは
一般家庭ではリメイクシートを用いて家具などのアレンジをおこないますが、プロの業者はシート施工により木材にアレンジを施します。シート施工とは、テーブルや扉など住宅のさまざまなものに対して装飾用の塩ビフィルムを貼る施工のことです。デザインは木目調や石畳風など幅広く、まるで本物かのような仕上がりが特徴です。
また、丈夫で雑菌やカビの繁殖に強く、耐水性もあることから家具はもちろん水回り用品への使用にも適しています。リメイクシートよりも品質が高く、質感もいいため、シート施工後の仕上がりははるかにいいといっても過言ではありません。出来栄えや機能性を重視する方には、リメイクシートではなくプロによるシート施工がおすすめです。
まとめ
リメイクシートを木材に貼るにはまず必要な道具を準備し、貼る場所のサイズを計測します。裏紙を少しはがして、空気の残りやシワに注意しながら少しずつ丁寧に貼り、下から上へと作業を進めれば終了です。シート施工ならリメイクシートよりも機能性が高く、見た目も綺麗な仕上がりになるため、気になる方は業者に依頼してください。
神奈川県座間市にある「ReBirth COAT」は、収納扉や出窓の天板、カウンターなどさまざまな木材へのシート施工実績があります。お客様のご予算などをお聞きし、内容に沿う商品のご提案も可能ですよ。神奈川県全域および東京都内にお住まいの皆様、この機会にご自宅にある木材家具・アイテムをシート施工で生まれ変わらせてみませんか。